お土産に八重山上布ハンカチを頂いた。
といっても、上布がハンカチになったわけではなく、
麻11% 綿89%の生地に絣柄を染めたものです。
ありがたく使わせてもらっています〜♪
八重山諸島へお出かけされ、お土産を下さった方は、
昨年、八重山上布と宮古上布を京都の骨董屋さんでみつけ、
今年の夏デビュー!
宮古上布の細かい絣がとても素敵で、お似合いでした。
昔着物の催事にて、見かけた八重山上布白地の反物は28万円。。。
実は、その絣の柄と良く似た上布が家にあるのですが…。
「豚に真珠」「猫に小判」のたとえがピッタリの人が、
反物であった上布を半分に切って、さえない洋服にしてしまった。
そして、翌年に私には似合わないからあげる。と手渡された。
ああ、着物で着てからにしてほしかった!と、
嘆かずにはいられませんでした。
さて、上布にも産地ごとに特徴があります。
ここでは、沖縄のものを上げてみます。
ちょうど、7月28日(火)まで
ジェイアール名古屋タカシマヤ 10階 きものサロン にて
「琉球の絣と布展」が開催されています。
上布もご覧いただけます。
お時間のある方は、お出かけくださいませ。
まずは、八重山上布(やえやまじょうふ)
苧麻(ちょま)<上質の麻。イラクサ科の多年草でカラムシともいう>から糸を作り、八重山自生の植物で染め、日光と海水に晒します。
八重山上布には二つの染色方法があります。
一つは、捺染(なっせん)です。
八重山でしかない紅露(ぐーる)をすりおろし、絞り汁を日に干して濃縮液をつくり、
竹筆で糸に摺り付けて糸を染めます。
八重山式高機で織り上げたら10日から1ヵ月ほど日に晒します。
植物染料の多くは日に当てると色が褪せるが、紅露は日に当てることで発色し、
丈夫な染めになります。
そして、海晒し。海中で5時間位晒します。
その後水洗い、蒸してから干し、上布を丸太に巻き、木綿の布の上から杵(きね)で叩き仕上げます。
他の染料は、琉球藍、フクギ、石榴、ヤマモモ、椎の木、テーチ等、
八重山自生の植物が用いられます。
もう一つの染めは、糸を括って染料を染める括染(くくりぞめ)です。
こちらは、手間がかかるため産業としては成り立たず、明治末期頃から
途絶えてしまいました。
それを復活させたのが、新垣玲子氏。
新垣氏が染色の仕事をはじめた昭和47年頃は、白地に茶絣の捺染ばかりつくられ、大量生産されてていました。捺染は紅露しか使えません。
日本民芸館で、新垣氏は、渋い黄色に細かい藍の絣の入った「紺縞上布」を
みて、この括染をやっていこうと取り組み、百年ぶりに括染を復活させました。
捺染も海晒しを復活させたことで品質が良くなりました。
ミリ単位の柄など括染にはできないものが、捺染はできます。
白地に茶絣の捺染と、色とりどりの括染。
今、八重山では二つの上布を楽しむことが出来ます。
海晒し(うみさらし)とは、
漂白方法のひとつで、織り上がった布を海中につけて晒すこと。
布についた石灰た不純物を洗い落とし、布を白くするだけでなく、
絣の色を際立たせる効果がある。かつては沖縄のいたるところで行われていたが、現在では宮古上布、八重山上布に一部残っている。
宮古上布(みやこじょうふ)
宮古上布は、苧麻(ちょま)の栽培、苧績み、絣締め、染め、織り、砧打ちに分業され、何人もの人の手を経て作られています。
髪の毛ほどに細く裂いた苧麻の繊維を結ばずに撚り合わせて一本に。
そして糸車で撚りをかけて糸を作ります。
経糸(たていと)は丈夫にするために糸二本を一本に撚り、
一反分の糸をつくるのに三ヶ月以上かかるといわれています。
一反の重さが250〜400g。
糸は文様に合わせて大島紬と同じ締め機を施してから、泥藍で染められる。
そして、経糸、緯糸を十字にあわせて文様を織り出していきます。
一日20cm織るのがやっとだと、いわれます。
織りあがったら砧打ち。ロウを引いたような光沢が出る仕上げになります。
絣の製法には、締め機法の他に手括り法があり、
染めは、琉球藍でくりかえし染め上げますが、
現在では、ヒルギ、ヤマモモ、フクギなどの植物染料により色、柄をつけた
色の上布も織られています。
数年前に、藍の大島がつくられなくなって、
昔からの藍染め、締め機のロウを引いたような光沢がある宮古上布も
つくられなくなってしまったそうです。
「琉球の絣と布展」でも新里玲子氏のコレクションが中心でした。
つくられなくなるものがある一方で、熱心に取り組み復活させるものがあります。
染めも織りも、作り手の想いが込められ出来上がる布。
着るものもその想いを感じながら身に纏いたいものです。
とはいっても、残念ながら、上布はとても手が出せません。。。